山林シェアリングサービス「YAMAKAS」を運営している、メディコム株式会社の木村です。
2022/02/16に下記のツイートがTwitterで投稿されました。
Fun fact: 15% of all Google searches have never been searched before.
— Google (@Google) February 15, 2022
毎年Googleが発表しているものなので、知っている人からすると目新しさはないものです。
ですがこの情報を元に「新しく検索されているキーワードをキャッチアップするために、常にトレンドを追わないといけないんです」という営業が来ることもあるでしょう。
そんな営業を受けている方、ウェブサイトの運営にお困りの方に向けた記事となります。
アウトドア業界でいう、今ホットなトピックの参考例
まずはどんなキーワードが今のアウトドア業界で話題なのか、いくつかピックアップしてみました。
キーワード1:グランピング
※データソース:Googleトレンド
1つ目はグランピングです。
「グラマラス(優雅な)+キャンピング」という意味でして、最近ではコロナウイルス関連の補助金を使ってグランピング場を作りましょうなんて広告も出てきています。
2016年頃から徐々に検索数が伸び始め、2021年の夏にピークを迎えています。
記事作成日(2022/02/21)は冬なので検索トレンドは少し落ちてますが、また春あたりになれば増えてくるでしょう。
キーワード2:RVパーク
データソース:Googleトレンド
2つ目は「RVパーク」
簡単に言うと、快適に安心して車中泊が出来る場所として貸し出されている場所のことです。
YouTubeで車中泊をしている動画の人気が上がっており、それに伴って検索数が増えていると思われます。
こちらもグランピングと同じく2021年夏にピークを迎えています。
余談ですが、個人的には夏の車中泊より冬の車中泊のほうがまだ快適だと思う派です。
冬は寒さ対策さえしておけば、換気のために窓を多少開けていても虫が入ってこないですし。
キーワード3:バンライフ
データソース:Googleトレンド
3つ目、バンライフです。
車中泊の上位に当たる?ような言葉でして、生活の中心が車になっているライフスタイルを刺すようです。
こちらは2004年あたりでもじわじわ検索されていたようですが、2021年の春にピークを迎えています。
2022/02/21時点でホットな話題はこんな感じです。
あとはソロキャンプも今現在検索数はかなり増えていますね。
こういったトレンドをレジャー施設は追う必要があるのか?
ここから本題です。
テレビや雑誌を見ているとこういったトレンドの一部を切り抜いた情報が特集され、知らないとまずい! みたいな印象を受けられるかもしれません。
しかしその前に考えるべきことがあります。
そのトレンドを追うことは自分たちの会社・施設のユーザー層にプラスになるのでしょうか?
ソロキャンパーは全キャンプ人口の2割以下しかいない
先程も例に上げた「ソロキャンプ」ですが、2021年に日本オートキャンプ協会が発表した統計によると全体の2割以下しかいないのです。
キャンプの同行者に関しては、流行語大賞にも入った「1人(ソロキャンプ)」は11.1%と19年の9.4%から1.7ポイント増となった。
データソース:http://www.ryoko-net.co.jp/?p=96353
つまり、残りの8割はソロではないキャンパーの方なのです。
ところがトレンドだからとソロ専用エリアを施設の大部分にしてしまい、今まで来てくれていたファミリーキャンパーの方が離れていってしまった・・・。
こんな結果になりかねません。
トレンドはいつ終わるか誰にも分からない
2つ目です。
東京や大阪では、一時期タピオカ専門店が雨後の筍のごとく増えていました。
街なかにある使われていない土地が気づいたらタピオカ屋さんになってる。
そんなこともありました。
では、そんなタピオカティーの現在を見てみましょう。
データソース:Googleトレンド
見事にピークアウトして、2017年現在と同程度の検索ニーズしかない状態になっています。
盛り上がっていた期間はおおよそ1年だけ。
スマホが普及し常に情報に増えている人が増え、トレンドが移ろいやすくなっています。
そんな時にリアルビジネスでトレンドだけを追う危険性を少しは分かっていただけたのではないでしょうか。
トレンドに左右されないために行うべきこととは?
では、トレンドを追わずに生き残り続けるためにはどんなことをしたら良いのでしょうか。
ここでは2つのウェブ上の施策をご提案いたします。
1.顧客へ向けて情報発信できる体制を整える
まず1つ目。
すでに自分たちの施設を使っているユーザーさん・もしくはこれから使いたいと思っている方に情報発信できる体制を作りましょう。
予約時にメールアドレスを聞いているのであればメールマガジンでも良いと思いますが、おすすめはLINE公式アカウントです。
https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
毎月1,000通までであれば無料で一斉メッセージが送れますし、ユーザーさんからメッセージを1通送ってもらえれば個別のやり取りも可能です。
さらにはLINE上でアンケートを取ったり、クーポンを発行することも可能です。
2.マップ上に自分たちの施設の情報を掲載しましょう
2つ目。
Googleマップで自分たちの施設が登録されていない、登録されているけど自分たちで管理していないという場合は「Googleビジネスプロフィール」に登録しましょう。
https://www.google.com/intl/ja_jp/business/business-profile/
こちらに登録することで「臨時休業のお知らせ」「今だけの特別情報」などをGoogleマップ上に発信できるようになります。
また、関係するキーワードでGoogle検索した際に検索結果に出る可能性も上がります。
このようにウェブサイトの検索結果よりも上に出てくることも多々あります。
なおGoogleビジネスプロフィールの使い方がよく分からない! というときには、こちらの本がおすすめです。
いちばんやさしいGoogleマイビジネス+ローカルSEOの教本 人気講師が教えるスマホ地図からの新・店舗集客術
総括
トレンドが自分たちの会社・施設にマッチしたものであれば、事業の一部に取り入れるのは悪くないと思います。
ですが一発逆転の手段としてトレンドを追うのは危険性が高すぎます。
その前に自分たちの会社・施設が「知ってもらえる状態になっているか」「顧客とのコミュニケーションが取れる状態になっているか」を見直し、土台を固めていくのが重要と言えます。
もし集客にお困りの施設様がいらっしゃいましたら、無料相談枠を設けておりますのでぜひご相談くださいませ。
プロフィール
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2009年からSEO業界に参入し、2012年からは自身でアフィリエイトメディアの運用を開始。今日に至るまで、不動産・葬儀・印刷業など様々な分野のウェブサイトコンサルティングを担当。
現在は放置山林問題解決に向け”YAMAKAS”というサービスを開始。
https://yamakas.jp/